首都圏メイン空港としての地位を羽田に脅かされながらも、次から
次へと新機軸を打ち出し、どっこいシブトク生き残りを計る成田空港。
民間会社に生まれ変わったからには厳しい市場原理の中で競争していかな
ければならない、という堅い決意のようなものが垣間見られますね。
そんな成田空港の最近の動きを追ってみました。
成田の挑戦の中で最大のものはやはりLCCの受け容れだと思います。
ご承知の通り昨年にはLCC専用の第3旅客ターミナルをオープンさせる
などそうとう力が入っています。いまだに同ターミナルヘのアクセスが不便なこと
など多少の問題を抱えているもののLCCの勢いはすでに日本の民間航空
界の一翼を担うほどに成長しています。そこでまず「エルビートリップ」
さらに充実!のお知らせ。LCC & 高速バスのジョイントパターンでより
リーズナブルに旅を楽しむエルビーですが、成田からの高速バス網が更に
拡充されています。まず京都・大阪線がユニバーサルスタジオジャパン
(USJ)まで延長されました。最近ハリーポッターのアトラクションやAKB48
イベントなど、続々新機軸を打ち出しているのはUSJも成田に負けていません。
高速バスはUSJに朝8時半過ぎに到着しますからそのまま入園すると丸一日
遊ぶことができます。
もう一つは富士山への路線新設。2013年の世界文化遺産登録以降国内外
からの訪問者数が急増している富士山ですが、今回成田空港から富士急
ハイランドを経由して富士急線の富士山駅まで、新しいルートが開設されました。
こちらは往復とも午前便と午後便が運行されていますので、さらに自由に
スケジュールが組めます。遊園地でジェットコースターでスリルを味わいたい方も、
また日本一の富士登山に挑戦する方も高速バスでらくらくアクセスが可能に
なりました。
そして少し趣向は異なりますが、やはり旅行者を増やして行こうという
成田発信のキャンペーンが実施されています。題して「ナリタニスト
投稿キャンペーン」。どうも最近の若者はあまり旅に出ない、らしい。
そうした傾向にクサビを打つために観光庁や日本旅行業協会が後ろ盾
になって繰り広げるキャンペーンの一環のようですが、18歳から23歳
までの年齢層を対象にした体験記と写真の募集です。当選者には航空券や
旅行券が進呈されるようです。この若い人があまり旅に出ない、というのは
少し気になります。どんどん視界や発想が内向きになって他の世界に
目を向けないのは非常に不健全です。若者よ、国内・海外を問わず旅に
出でよ!